かがしお後日譚『東京散策 with 帽子屋』

 かがしおは1日で幕を閉じたが、後日譚として、翌日の帽子屋さんとの東京散策のお話を書こうと思う。

 

 

 

 実はかがしおの翌日、帽子屋さんは1日お休みだった。明日は特に予定もないから、東京を少し散策してから帰るのだとあらかじめ聞いていた。

 

 ところが、奇跡的に僕の予定も午前中でお休みが取れる状況だったため、帽子屋さんにその場で、翌日も合流してどこか行かないかと提案してみると、快くOKをくださった。そんなわけで、翌日、池袋駅にて帽子屋さんと合流して、午後から東京をしばし散策した。

 

 

 まず向かったのが、『東京未来音楽』と言う、CDショップ。

 

 このショップ、何が面白いって、委託販売専門の、インディーズシーンの音楽ばかり取り扱っている特異なCDショップだということ。事前に帽子屋さんから店に関する情報を聞いていて、その後、僕もツイッターやネットで調べてみたところ、どうやら相当に面白そうだったため、行ってみることとなったのだった。

 

 

 相当辺鄙でわかりづらい場所の一角にあるため、僕と帽子屋さんは迷いに迷った。「ここですか?」「いやここでは?」なんて言いながらいくつものビルを渡り歩き、ようやくそれらしきビルにたどり着くと、ちょうど店のマスターらしき男性の方が看板を出しているところだった。ここで間違いないということで、僕らは開店の16時まで店の前で待機。

 

 

 いかにもこだわりのショップらしき外見で、一見して入りづらい印象をどうしても抱いてしまうものの、帽子屋さんが扉を開くと、そこには「お待たせしてすみませんね」と優しく笑いかけてくださったマスターの姿。いたってアットホームな、居心地のとても良いCDショップであった。

 

 

 その店でしばらくCDを探す。二人して黙々と探す。とても良い時間だった。僕は前々から密かに知ってて好きだった、シュールレアリスムを正しく理解するPと言う方のCDを見つけてわっしょいだったが、置いてあるのは試聴版だけで、他はすべて完売しているようだった。うーむ、残念……。帽子屋さんはお知り合いの方の出されたCDと、他にも2枚ほど買っていた。

 

 

 お会計の最中も終始優しげな声色で、「こんな感じで怪しくやってるんでね」と笑うマスター。非常に優雅な方だった。本当に居心地が良かったのでもう一回は必ず行きたいなと思う大佐。「大佐さんのCDも委託できそうでしたね? どうやら大丈夫そうだ」とすごいことを言う帽子屋さん。CD、作らなきゃ……。決意を新たに、素敵なお店を後にするのだった。

 

 

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 その後、帽子屋さんと話し合った結果、池袋を離れて秋葉原までいくこととなった。

 

 秋葉原と池袋では、当然ながらその街並みは全然違うので、その違いに二人して感心しながらアキバ散策。「フォロワーさんが教えてくれた美味しいお店があるんですよ」との帽子屋さんの案内により、本日の夕食を秋葉原でとることとした。

 

 ただ、当初予定していた中華料理店「雁川」はどうやら休業中の様子。なのでその向かいの牛丼店「サンボ」に入る。「有名アニメにも登場した、牛丼の発祥的なお店だそうです」とは帽子屋さん談。

 

 そこで牛丼をいただく。まぁ〜非常に美味だった。甘すぎず、濃すぎないつゆがご飯や肉によく絡んでいた。満腹ののち、店を出る。

 

 

 

 その後、秋葉原のお店を色々と見て回る。ミクのゲーム「Project DIVA」のCMが流れている電気掲示板の前では、やはり絵師とボカロP、立ち止まって見ずにはいられなかった。「おっ、これはもう配信されているんですね…」「おやっ、これも早くも…」なんて二人して言い合いながら、しばらく見入っていた。なんだか不思議で、楽しかった。

 

 

 

 そして、良い時間になったところで、東京駅まで帽子屋さんを見送り、別れた。これで僕の楽しい夢のような二日間が、今度こそ幕を閉じた。

 

 

 

 次も会えるといいなぁ。素直にそう思う。二日間、本当にありがとうございました。